入職したのは、今から28年前になります。

当時の施設は措置制度といったサービスでした。

利用者様がお元気であられたからこそ、献立に悩みながらも色々挑戦できたと思います。

家族の一員みたいに、本音でぶつかった治療食もしました。

2000年 介護保険制度創設となり、給食費を預かっていた私にとっては、ギャップが大きかったです。前理事長より「給食費は任せるバイ」と言って頂き、責任の重さを感じました。

 

2004年頃だったと思います。摂取困難な利用者様が年々増し、独自でふんわり食(ソフト食)を考案しました。食材の特徴を生かし、食べ物を安全に飲み込める食事で、バラバラ感をなくしました。

利用者様からは「味がない。その物が食べたい」etc.色々な声が聞かれ、一口も食べてもらえない時もありましたが、しばらくすると慣れてこられ、安堵しました。

医食同源という健康情報の文字が浮かんで、利用者様と「医食同源、医食同源」と声掛けあって介護の食事作りに取り組んだ事、忘れられない思い出です。

近辺の施設栄養士さんも興味を持たれ、その時は鼻が高くて自慢した事を覚えています。

努力をすればいつか花が咲くという、本当に学生の時学んだ教訓がここにあります。

貴重な体験を、人生の先輩方と取り組めた事、又、一人一人の食事形態も同じでないという勉強もさせていただき、感謝します。

大きな経験が出来た事を誇りに思います。一生忘れません。

沢山のご協力ありがとうございました。

厨房 後藤ひろ子